三鷹の税理士 平林会計事務所
会計士付近
東京都三鷹市下連雀2丁目
Musashino 1800003
田無町 4-24-14 横山ビル2F, Nish*tokyo-shi
鈴木町, Kodaira
調布ケ丘, Chofu
下石原 1‐29‐, Chofu
Nerima-ku 177-0041
金融会社付近
トリコナ2F
境南町, Musashino
下連雀
イトーヨーカドー武蔵境店西館B1F, Kichijiyoujiminamicho
山幸ビル3F, Musashino
法務付近
下連雀3-42-15
上連雀
吉祥寺本町, Musashino
, Musashino
Nerima-ku 177-0041
三鷹にある平林会計事務所の税理士、平林達夫です。税金に関する疑問、?

入れ子の水は月に轢かれ (ハヤカワ文庫JA JAオ 16-1)
沖縄復帰50周年である2022年の最終月に、戦後沖縄の歴史が物語に大きく関係してくる、オーガニックゆうき の『入れ子の水は月に轢かれ』を紹介します。
「那覇のガープ川の上に建つ商店は風来坊たちの隠れ家で、戦後の不法占拠を経てできた混沌だった。水害で双子の兄を喪った駿は本土から独りこの地に流れつく。駿は老女傑の鶴子オバアと出会い、店を譲り受けるが、最初の客が水死体で発見された。駿が不審に思い調べ始めると、さらなる死の影が……遺された謎の番号、米軍やCIAの不穏な動き、琉球王の伝説が絡み、戦後史の闇が暴かれる!アガサ・クリスティー賞受賞作。」
という粗筋の本作は、おそらく「アガサ・クリスティー」というイメージだけで読んだならば違和感ばかりが先に立ちそうな感じです。
しかし、これまで同賞受賞作品絡みで既に何作品かを読んでいて、かなり間口の広い賞であることを知っている身にすれば、こういう若干ハードボイルドの入ったサスペンス的なミステリーもまた、この賞の対象であることはわかっています。
ですので、そこには特に何も感じませんでした。
個人的には、沖縄が舞台で、沖縄に強いこだわりを持っている作家といえば池上永一の名前が真っ先に上がります。
一方で、池上作品と本作との間に相通じるものも感じるものの、根底部分では(上手く言語化ができないのですが)決定的に異なるものがあるようにも思います。
それは、沖縄本島の浦添市育ちの オーガニックゆうき と、那覇生まれとはいえ育ちは石垣島である 池上永一 の、原体験的なところでのバックボーンの違いの成せることなのか。
それとも単純に男女の性差によるものだったりするのか。
あるいはそういったこととは全く無関係の、単なる個人の趣味嗜好の違いによるものなのか。
現時点では、どちらと問われれば池上永一の方が好きだと言えますが、オーガニックゆうき についてはデビュー作であるこの1作しかまだ読んでいない状態なわけで、これから2作目、3作目と読んでみないと、本当のところは判断できませんよね。
少なくともこの作品については、ここまで風呂敷を広げたならばこの辺りも攻めてほしかった、というような部分が無いわけではないけれど、結構私の好きなストーリーラインで面白かったですから、他の作品、次の作品にも期待したいなと思います。
入れ子の水は月に轢かれ (ハヤカワ文庫JA JAオ 16-1) 戦後のどさくさでできた那覇の店舗群。そこで駿が見たのは米軍やCIAが絡む沖縄の闇だった。沖縄本土復帰50年の節目に文庫化!

12月16日の夜に、税理士仲間の友人に誘われて、将門首塚の横にある大手町の三井ホールで、ジャズのビッグバンドライブを鑑賞してきました。
敢えて事前情報を一切入れずに行ったこの日のライブ。
後から調べたところ、普段はトランペット、ギター、ベース、パーカッションの4人からなるクインテット編成で活動をしている Bim Bon Bon 楽団 が、大勢のゲストを呼んでビッグバンド形式、BBB大楽団として行う、という企画だったとのこと。
入場時に分かったのですが、このライブを実現させる為のクラウドファンディングもしていたようです。
まぁ、登場するミュージシャンの人数とか、三井ホールという箱の使用料とか、そういうことを考えると、今回のライブ開催に要した費用はかなりのものだったのではないかと察せられますし、実際にこうしてライブが開催されているところから、このライブを観たい、聴きたい、という人がそれだけ多かったということでもあるということですよね。
ということは、内容にも結構な期待ができるというもの。
私はジャズにはそんなに明るくない(興味は昔からありますし、CDも何枚かは所有しているのですが、敢えて深みに嵌るのを避けている)ので、この日のライブのメンバーの名前についても、申し訳ないながら全く聞いたことはありませんでした。
が、どうやら、今の日本のジャズ界においてなかなかに凄いメンバーが終結したらしく、実際、ステージで繰り広げられた演奏は(ゲストのタップダンサーの踊りも含めて)皆さんキレッキレで素晴らしいものでした。
コロナ禍が続く中でライブ活動もままならず、生活のこともあるでしょうし、なによりも音楽を奏でる場もほとんど無かったのでしょう。
特に、ビッグバンドなんていう参加人数が多くて練習にも時間(と金銭)がかかりそうなものは、様々な制約があってやりたくともできなかったのではなかろうかと勝手に想像しています。
だからこそ、この日のライブはメンバー全員が音楽を奏でることの喜びを全身で表現する、まさに祝宴とでも言うようなものになったのでは。
エンターテインメントであるとはこういうことだよ、と高らかに宣言をするような楽しいライブでした。

以前に室町砂場に行ったという話を書いた際に予告したとおり、江戸の3大蕎麦の1つ、神田の藪蕎麦に行きました。
神田藪蕎麦といえば2013年2月に火災を起こして、東京都の歴史的建造物にもなっていた店舗が半焼したのが、個人的には未だに記憶に新しいところ。
翌年には現在の店舗に建て直されて営業が再開されましたが、そういえば、新たな店舗になってからは一度も入っていなかったんですよね。だから、今回の訪問は、多分、20年ぶりくらいになるはず。
天気のいい週末だったからか、もともと蕎麦の名店としてあまりにも有名だからか、開店の少し前に着いた段階で既にちょっとした列ができていたのは、お店の経営ということを考えれば、凄く良い事でしょう。
相変わらず値段が高めに感じられるのは、立地を考えれば仕方ない部分もあるでしょう。
とりあえず、ベーシックなところで「せいろう」を頼んだのですけれど、1枚では量が少ないのも分かっていますから、注文は2枚。
そばつゆ の味の濃さも記憶通りで、「そうそう、藪はこうだよね」と、しみじみと感じたりもしました。
量の少なさが20年前ほどには気にならなくなっていたのは、さすがに当時と比べると食が細くなったということなのでしょう。
頻繁に使いたい店か、と問われると、私の好みの真っ芯とはちょっと違うのですけれども、さすが名店、という味、堪能させていただきました。

まず牛を球とします。
柞刈湯葉の『まず牛を球とします。』は、主にWeb上に発表してきた作品を中心にした著者2冊目の短編集になります。
「培養肉の広報員から、大正電気女学生、箱男まで大活躍。牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来『まず牛を球とします』、ミステリ少年マンガ家の苦悩『犯罪者には田中が多い』、昭和20年8月、広島に世界初の原子爆弾が投下されたが、なぜか爆発しなかった……ありえた過去を描いた書き下ろし『沈黙のリトルボーイ』他、全14編」
というのが、帯に印刷された作品紹介。
これを見ただけでも何やら良さそうな作品が収録されているようで、著者の第1短編集である『人間たちの話』がかなり面白かったことを踏まえれば、相当に期待ができそうだと、わくわくしてきます。
冒頭の表題作から順に全14編を読んでいくと、予想通り、題材やテーマがかなり多岐にわたっていて、しかもちょっと捻った視点を切り口にしているものが多くてなかなかに刺激的な読み心地になっていました。
上記作品紹介にも掲載されている表題作「まず牛を球とします。」や、「犯罪者には田中が多い」、「沈黙のリトルボーイ」の他、「天地および責任の創造」と「令和二年の箱男」辺りが、特に気に入りました。
柞刈湯葉はデビュー作の『横浜駅SF』シリーズから著作を追いかけています。
さすがに雑誌掲載作やアンソロジー収録作、ネット上での発表作までは追い切れていないから、単著の書籍になっている作品以外は読んでこなかったりしているのですけれど……
『人間たちの話』そして今回の『まず牛を球とします。』を読んで思うのは、柞刈湯葉、これは短編の名手と呼んでもいいのではないか、ということです。
短編を多く書いている作家のファンで困るのは、それ等の短編をまとめた短編集が書籍で発売されにくいことだったのですけれど、最近は、特にSF周りでそれが少し改善されてきている感があって、それは大変に嬉しいことですよね。
とはいえ、残念ながらそれはまだまだ一部の作家に限定されていて、もっとこの人の作品集も読みたい、あの人のも読みたい、というのはあるのですけれど。
なお、これは完全に余談ですが、本作の記述で私が一番共感を覚えたのは、次のフレーズでした。
「人類の幸福を目指すにあたって、前提とすることがふたつある。個人には自己決定権があることと、音楽はアルバムで聴くべきということだ。」
(「ボーナス・トラック・クロモソーム」p.279より)。
まず牛を球とします。 牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来を描いた表題作ほか、大正電気女学生、石油玉、現代の箱男などが大活躍! 非人類にもおすすめの奇想天外な作品集。 収録作(全14編) 「まず牛を球とし....

先日久し振りに秋葉原のヨドバシカメラに行き、そのテナントである有利堂書店に寄ってみたら、下の画像のような告知が掲示されていました。
うーん、来年早々に閉店ですか。
確かに、出版不況と言われるようになって久しいです。
各地の地元に根差した書店が閉店することになったということが、ニュースで流れてきたりするのも、珍しくありません。
巷でよく言われる人々の本離れ傾向があっても、コロナの巣ごもり需要で本の購入量が増えたという報道を見た覚えもあったのですが……
それだけでは到底カバーできないくらいに、書店の売上は下落しているのでしょうか。
校外の駅前にある書店等は、そこの住民が購入に来るから状況は少し異なるかもですが、秋葉原という土地柄、外出の自粛だったりリモート勤務の増加が影響を及ぼしたのかもしれませんね。
街の人出が少なくなれば、書店に寄る人も少なくなるのが当然の道理というわけです。
秋葉原は、中央通りの方でも色々な店が閉店しているということは聞いていました。
街そのものの景気が良いか悪いかというのは、実際、厳然としてあるのかもしれません。
結構好きな書店だっただけに残念ですが、有隣堂も好きで閉店を決めたわけではないのでしょうし、仕方のないことですよね。
とはいえ、紙の本をずっと愛する私としては、その時代の流れに逆らいたくてならないのですが。

インボイス制度とは(詳述版) - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記
令和5年10月から導入される、消費税の「適格請求書等保存方式」、通称「インボイス」制度。
私もこれまで何回か、この制度についてはSNS等で説明をしてきました。
各種報道や、ネットのつぶやきなどを拝見していると、どうやら、まだ制度内容に対する一般の理解が広まっていないことが、分かります。
それは、どちらかというと主に国税の広報活動のマズさが原因ではあるのですが……
私を含む税理士が、納税者の皆様に対して、制度内容の周知を図るような情報提供を不十分にしか行っていなかった、ということもあるのではなかろうかと、反省させられます。
そこで今回は、消費税のインボイス制度について、一般の人でも基本的な知識・情報が得られるように、図表も多く使い、なるべく分かりやすく書いた記事を、今一度、アップさせていただきました。
最低限、押さえるべきポイントを網羅的に書いたので分量も多いのですが、内容の重要性と即時性に鑑み、敢えて分割掲載という形をとらずに公開しています。
長くて読むのが大変かもしれませんけれども、インボイス制度に対してどう対応すべきか不安を抱えている人、関心のある人は、是非、下の画像等をクリックして別ブログに掲載した記事をお読みください。
「敵を知り、己を知れば……」ではありませんけれど、「インボイス制度」について発言するのであれば、まずは「インボイス制度」がどういうものなのか、そもそも消費税がどういうシステムで徴収・納付されている税金なのか、というようなことを知っておく必要があると私は思います。
制度内容を理解していない盲目的な賛同は、それはそれで(問題の無い制度ではない以上)どうかと思います。
また、反対する側の的外れな批判も相手にされないことが多いでしょう。
つまり、「インボイス制度」に賛成あるいは許容の立場をとるにせよ、反対・批判の立場をとるにせよ、そもそもそれがどういう制度なのかということを知らないで話をしていては、建設的なことには一切ならない、ということです。
まずは、理解から。
私の書いた文章がその一助になれば、何よりです。
インボイス制度とは(詳述版) - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記 令和5年10月から導入される、消費税の「適格請求書等保存方式」、通称「インボイス」制度。 このブログでは過去にも、この制度の内容や注意点などをご説明しました。 しかし、各種報道や、ネットで目にする Twitter のつ....

いわゆるB級グルメのように、その地域内で様々な店がメニューに載せている独特の料理というわけではありませんけれども、例えばその町、その駅で名物となっているというような飲食店舗は幾つも存在しますよね。
そんな中の1つ、江東区亀戸の、亀戸餃子に行きました。
一応、今回が初亀戸餃子というわけではなく、かなり前に2回ほど利用したことがありますから、これが生涯3回目の訪問という計算になります。
世の中に餃子の専門店は数ありますが、ここは1種類の焼き餃子と飲み物だけという、かなり思い切った、完全に餃子に特化したメニューが特徴です。
例えば、餃子といえば付き物であるライスの類も、存在しません。
餃子は1皿5個入りでサイズは小ぶりです。
皮は薄手で、味はわりと一般的で、ニンニクやニラが凄く効いていたりということもなくて、どちらかというとわりと普通の焼き餃子。
ここでは、席に座ったら最低でも2皿を食べることが条件となっていて、後は、こちらが「もう要りません」と言うまで皿が追加され続けていくというシステム。
さすがに わんこそば みたいに、半強制的に皿が積み上げられていくわけではありませんが。
とはいえ、前述のように1個のサイズが大きくないので、誰でも2皿くらいはペロリとすぐに平らげられると思います。
なお、この時は昼食で入店しましたし、その後にも立ち寄る予定の場所もいくつかあったから、あまり無理をして量を食べるつもりもなかったので、全部で4皿を食べたところで終了としました。
学生時代だったら、このボリュームであれば、10皿は軽く行けたでしょうね、多分。
以前は1皿が250円でしたが、材料費等の高騰で今は300円になっているのは、昨今の状況を考えれば、やむを得ませんね。
リーズナブルな値段設定も、この店の魅力の1つなので、そこはちょっと残念ですが。

令和4年度(第72回)税理士試験公告|国税庁
来週、11月30日は今年8月に実施された令和4年度(第72回)税理士試験の、結果発表予定日ということになっています。
とはいえ、大学受験々とは違い、合格者の受験番号が国税庁に掲示されたりしません。
また、ネットで公表されたりもせず、郵送による通知のみですので、当日に結果が分かるなんていうことはほとんど無いのですけれど。
私の経験で言えば、手元に通知が届くまでに一番時間がかかった時で、確か10日くらい。
さすがにそれは、郵便がどこかで迷子になった等の理由で遅れたのであって、発送自体は発表日もしくはその翌日にはきっちりと行われていたと思いますが……
いずれにしても、税理士試験の結果は、嫌が応にもこれから2週間以内には全受験生の手元に届くことになります。
全員が合格するような試験ではないから、喜ぶ人も悲しむ人もいるのが当然で、こればかりは致し方が無いことなのだと割り切るしかないといつも思っていました。
が、今年の受験生は、そういう風にはちょっと考えられないという人も多そうです。
というのも、「固定資産税」の試験問題に、解答に必要な事項が1点記載されていないという大きな不備が存在したから。
その為、解答は不備部分を類推することで行わざるを得ず、例えば資格の大原が出した模範解答では、想定される3パターンの解答を示して、そのどれかに合致すれば正解では、というような扱いになっていました。
2時間という試験時間内には到底解ききれないほどの量を出してくるのが税理士試験の常なのに、類推無しでは解答不能な問題が出たことで、混乱したり、そこに時間をかけ過ぎたりした受験生が実力を発揮しきれなかったことは私でも容易に想像できることです。
大学受験でもたまに同様のことがありますし、問題作成者も、それをチェックする者も、どちらも人間だから間違いや見落としは
完全には防ぎきれないことではあるのですが、受験生には酷な試験だったのは確かです。
これには、さすがの国税庁も謝罪コメントを(かなり異例なことに)公式に発表しており、採点に当たっては配慮をするとしています。
とはいえ、もともと配点等を公開していない試験なので、どこまで、どのような対応が行われたのかは、正直、全く分からないと言ってもいいでしょう。
当事務所の職員や私の友人にも今年の受験生がいますし、なるべく多くの人にとってプラスになる配慮が成されたことを望んでいます。
令和4年度(第72回)税理士試験公告|国税庁 令和4年度(第72回)税理士試験の施行について、税理士法施行規則(昭和26年大蔵省令第55号)第6条の規定に基づき、次のとおり公告する。

スーサイドホーム (二見ホラー×ミステリ文庫 し 1-1)
ホラー系の作品はそこまで好きでは無いのですけれど、作者が柴田勝家だからということで購入を決めたのが、『スーサイドホーム』です。
豹変した父親が発した謎の言葉、酒場で渡された呪われた家族写真、動画配信者に依存する女子大生の家に繰り返し送られてくるひしゃげた荷物……奇妙な事件に巻き込まれた人々の前に現れる謎の女・羽野アキラ。彼女は自分を、ネット上で半ば都市伝説となっている霊能者「助葬師」だと名乗る。事件の背後に何者かの意思を感じ、調査を進めるアキラはやがて呪いの根源へ導かれていく。
というのが本作の粗筋で、民俗学的な怪談を題材にしており、「サンリンボー」「五月の節句に」「幸福な王子」「スーサイドホーム」の4つの章で構成されています。
柴田勝家は以前に講談社の講談社タイガで心霊ネタ・オカルトネタの『心霊科学捜査官』シリーズ3冊を書いていましたし、そもそも民俗学の研究をしていた人なわけですから、こういうジャンルに親和性が高いのは、納得です。
ちなみに本作はなかなか凝った構成をしていて、第一章から第三章までは、共通する登場人物として「助葬師」を名乗る人物が登場しつつも、それ以外はそれぞれ独立したストーリーであると読ませて、それが第四章で統合されるという造りになっています。
といって、それだけだったらそこまで珍しいものでは無いと思われるでしょう。
本作が凝っているのは、そこから更に一捻りが加えられてるところ。
例えば、第一章の「サンリンボー」を読み終えた時点では、生理的なところを攻めてくるホラー路線なんだろうけれども、終わり方が少し唐突なのではないかと感じました。
そこから第二章「五月の節句に」に入ると、重なるモチーフはあるものの全く別の話が始まって来るので、つまり、読者のことを、こういう若干消化不良気味にモヤモヤする状態に敢えてさせてくるタイプの作品なのかなと思わされたりもしました。
それが、最終第四章に至って、それまでに未消化のまま残されていたことが全て繋がって行って、全体の大きなストーリーが浮かび上がるという仕掛けです。
こういうのは個人的に好きなので、大いに楽しんで読ませてもらいました。
とはいえ、第一章を読んだだけで「何だかイマイチだな」と続きを読むことを辞めてしまう人も出るかもしれない可能性を考えると、なかなかにリスクのある造りだと言えるかもしれません。
とはいえ、この構成になっているからこそ、この面白さだとも確信できるのですが。
スーサイドホーム (二見ホラー×ミステリ文庫 し 1-1) 家に棲むモノ家族に潜むモノ 霊能者「助葬師」が「家」を喰い破る呪いに立ち向かう。 気鋭の星雲賞受賞作家が仕掛ける民俗学×ミステリホラー! 豹変した父親が発した謎の言葉、酒場で渡された呪われた家族写真、動画配...

先月、横浜の関内に昼に行くことがありました。
関内といえば以前に行った「利久庵」も美味しかったし、名店も多いと噂に聞くのだから、せっかくなら良さそうな蕎麦屋に行こうかと、ネット検索で選んだのが「手打ち蕎麦切り天空」。
店名は「天空」と書いて「そら」と読むようです。
場所は、関内駅からはハマスタや馬車道通のとは線路の反対側、伊勢崎モールともちょっと方向が違っていて、一番賑やかなところからはちょっと引っ込んだ、気が付きにくいところにある店になります。
個人的にはあまり好きな言葉では無いのですが、いわゆる隠れ家的、な立地。
私も、あらかじめネットで調べていなければ、そこに蕎麦屋があるとは分からなかったでしょう。
ここの売りは、ネットによれば、国産蕎麦粉を使った十割蕎麦。
実は私は十割では無い方が好きなのですけれど、それはそれとしてネットでの評判も高かったし、これは一度食べてみなければと思った次第です。
入店して感じた雰囲気やメニューなどからは、ここは基本、蕎麦のみを食べに行くというよりは、一品料理をつまんで酒を飲みながら最後に締めの蕎麦を頼む「蕎麦前」を楽しむ方向の店という印象です。
とはいえ、ランチタイムには、蕎麦単体を楽しむというスタイルもありでしょう。
平日昼には、そういうお手頃なセットも用意されているようですし。
私はとりあえず「もり」を頼んで食べてきました。
お初に訪れた蕎麦屋では、特に「これを食べたいな」と強烈に感じるメニューが無い限り、ベーシックに「もり」を頼んでみることにしていますので。
で、提供された「もり」の写真が、下のもの。
なる程これは評価が高いのも頷けるというクオリティーの蕎麦を食べさせていただきましたが、やはり個人的には、十割では無い方が好きだな……
悪くないお店でしたし、蕎麦も美味しかったのですけれど、私の好みとは微妙に違っていたという感じ。
関内には、他にも気になる店をネットで見つけているので、次はそこに行ってみようかと思っています。

It's the moooonriders〔CD〕
まさか2022年になってこういうことを書くことになるとは想像していませんでしたが、moonriders の、なんと11年振りの新譜となる『It's the moonriders』が、今年の春にリリースされました。
発売から既に結構経過しているのですけれど、何度も聴き返すにつれ、いいアルバムであるとしみじみと思って止まないので、ここに紹介します。
正直、前作『Ciao!』を2011年にリリースした後に活動休止宣言をして、ドラムの かしぶち哲郎 が2013年に亡くなった時は、これで moonriders は実質的にも終わったんだなと思っていました。
その後、時々復活してはライブを行っていたのですけれど、それについても、いわば同窓会のようなものに過ぎないという認識でいたのです。
なので、それから約10年が経過した2022年にこうして新譜が出ること、ましてや「一生バンド宣言」なんてものを出して、これから活動を継続していく(つまり、今後も新譜を出していく)ことを高らかに謳い上げるなんてことが現実化するなんて、とても予想していませんでした。
これが自分達の音楽だ、という強い意志を感じられるタイトルのアルバムは全12曲収録。
これだけ間隔が開いての新譜ですし、気合の入ったアルバム名ですし、これはポップでノリのいい、ゴキゲンなものが出来上がっているのではないかと思うじゃないですか。
そんな先入観を、1曲目の「monorail」がいきなりぶち壊してきます。
まさか、ここまで実験的というか、チャレンジングな作品を提示されるとは予測もしていませんでした。
メンバーの平均年齢が70歳というグループなのですが、うーん、若いなぁ。
収録楽曲の中には、リリース前に想像していたようなポップなナンバーもあるのですが、総じて、一筋縄ではいかない捻くれたものを聴かせてくれます。
混沌とした得体のしれない凄みを感じさせるアルバム、と言ってもいいかもしれません。
公式で「老齢ロックの夜明け」と評していますが、なる程、という感じ。
さすがベテランという完成度の高さの、これは、良いアルバムです。
最後の締めくくりが、インプロヴィゼーションで来るとは思いませんでした(とはいえ、moonriders の母体となった はちみつぱい の音楽性を考えれば、これも全然不思議では無いとも言えますが)。
これからも、可能ならば1年1枚のペースで新作が出てくれると嬉しいところですが、何しろ前述のように、皆さん高齢ですから、どうなるでしょうね。
メンバー全員が曲作りをできますし、今回のアルバムも皆が持ち寄った楽曲が50曲もあったというから、案外、不可能ではないのではとも思いますが、無理もしてほしくないですし。
It's the moooonriders〔CD〕 It's the moooonriders〔CD〕

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 2022年11月6日(日)さいたま新都心駅周辺にて開催!
新型コロナ感染症の影響で、2020年、2021年と中止されてしまった「ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム」が、11月6日に、実に3年振りに開催されました。
実際のツールとは月日が結構離れていますし、メンバーも違い、顔見世興行的な色合いも強いレースではあるのですが、一方で、「ツール・ド・フランス第22ステージ」とも呼ばれ(今年は直前にシンガポ-ルでのクリテリウムもあったので、主催者の A*O としては「第23ステージ」という扱いのようです)、それなりにしっかりと勝負も行われるレースでもあります。
ある程度は「どうすべきか、分かっているよな」というシナリオ的なものもあるのでしょうが、それでも、本場ヨーロッパのレースで走っているトップレーサーが、しかもツールの総合覇者等が、日本で走る姿を観ることができる、得難いレースであることは、間違いありません。
可能であれば、現地に赴いて生で観戦したいところでしたが、諸々の予定が合わなくて、私は今年は(今年も)断念。
以前に2018年大会を観戦に行った際には、もの凄く楽しかったので、本当は、毎年でも行きたいくらいなんですが……。
なので、今年の私は J-Sports の中継放送を、TVの前で観戦することに。
これはこれで、解説陣の話を聞きながらレースを楽しめるので、悪くは無いのですけれども、やはり、生観戦には叶わないんですよね。
今年の勝者は、ヤスパー・フィリプセンでした。
普段はアルペシン・ドゥクーニンクのメンバーとして各レースに出走している彼ですが、ここには TDFクリテリウムレジャンズチームの一員として、マーク・カヴェンディッシュ、新城幸也と出ています。
マイヨ・ジョーヌのヨナス・ヴィンゲゴーとフィリプセンとの最終スプリント合戦は、なかなかの見せ場でした。
久し振りに観た今年のレースも面白かったし、来年は是非、現地に行きたいなと、さいたま新都心ならすぐそばだしと、そんなことを思った次第です。
ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 2022年11月6日(日)さいたま新都心駅周辺にて開催! 公式サイト - 「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」とは世界最高峰のサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」の名を冠し、雰囲気をそのまま表現した自転車競技イベント。

小規模宅地等の特例について(3) ~限度面積要件と減少額の計算~ - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記
相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める規定である、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」(「小規模宅地等の特例」)。
前回は、この特例の適用を受けることができる4種類の「宅地等」について、その定義や適用要件をざっと説明しました。
法の規定である以上は基本的に条文ベースにならざるを得ないので、少々難しかったかもしれません。
それに加え、どのような「宅地等」であれば評価額の減額を受けられるのかを、詳細を省いて駆け足で説明したことは否めませんから、分かりにくいところもあったかと思いますが、それでも、基本的なことは、一通り説明できたかと思います。
今回の第3回は、前回はボリューム的に触れることができなかった、その他の要件について説明をしています。
よろしければ、下のリンクをクリックして、お読みください。
小規模宅地等の特例について(3) ~限度面積要件と減少額の計算~ - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記 相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める規定である、租税特別措置法第69....

サクラオト (集英社文庫)
独立した複数の短編が最後に集約されて1つの物語となる、というタイプの文庫書下ろし作品、彩坂美月の『サクラオト』を読了。
「朝人が詩織を連れ出した満開の夜桜の下には、痛ましい事件が埋まっていた。少女が起こしたクラスメイトの毒殺、恋人同士の扼殺、中学教師による教え子殺し……なぜ、ここで殺人が起きるのか? 少女が口にしていた『桜の音が聞こえる』という言葉も謎を深めていく(『サクラオト』)。聴覚を鍵に描いた表題作など五感をテーマにした五編+Extra stage 『第六感』からなる本格ミステリー連作短編集。」
というのが、本作の粗筋となっています。
彩坂美月という作家に関して私は、学生時代を題材にした青春ミステリーの書き手という印象を持っていました。
ですが、本作はそれとはちょっと違っていて、学生、ティーンエイジャーというようなものだけではない、より広いものを材料としている感があります。
「聴覚」「視覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」そして「第六感」と続く物語は、内容的にも今まで読んだ彼女の作品とは少し毛色が違っていて、本作の巻末解説において宇田川拓也は、その辺りをして、今の彩坂美月は作家としてネクストステージに入っていると評しています。
それはそうなのかなと私も思わないでもないのですけれども、ただ、本作については、全体的に今一つな感を覚えてしまったというのが正直な感想です。
読んでいて何となくノリ切れなかったというか、わくわくしてこなかったと言い換えてもいいでしょう。
それが、青春ミステリー作家という枠組みを離れて幅を広げていきつつある作風によるものなのか、それとも単純に本作がたまたま私の好みに合わなかっただけなのか、それは、これから刊行されていくであろう新作も含め、まだ残っている未読の彩坂美月作品を読み進めていくことで分かってくることだろうと思っています。
サクラオト (集英社文庫) 「桜の音が聞こえる人は、魔に魅入られた人なんだって」 五感をテーマに描かれる謎と闇。最後には仰天の真実が──。いきなり文庫! 朝人が詩織を連れ出した満開の夜桜の下には、痛ましい事件が埋まっていた。少女が起...

江戸の蕎麦、3大ブランドといえば、それは「薮」、「砂場」、「更科」ということになるでしょう。
このことには、おそらく異論は出てこないのではないかと思います。
ここで場所を「神田」に限って3大蕎麦屋といえば何か、ということにすると、「更科」がここから外れ、具体的店名でいえば、「神田藪」、「室町砂場」そして「まつや」になるのでしょう。
このうち、「まつや」はちょっと前に久しぶりに利用して、その時のことをここにも書いています、2013年の火事よりも前のことになりますが、「かんだ薮」はこれまでに3回か4回くらい行っていて、ある意味、この中では一番馴染みかもというくらいです。
つまり神田の3大蕎麦屋と言われる中で唯一、これまで一度も利用したことが無いのが「室町砂場」でした。
神田駅は毎月仕事での乗り換えなどで使うのに、それをその状態で放置したままでいるというのは、蕎麦好きを自認する者としてはどうなんだろう。
そんなことをずっと思い続けていたのですが、それも先日、ついに解消しました。
つまり、行ってきたのです、「室町砂場」に。
「天ざる」や「天もり」の発祥の地として知られる同店。
とはいえ、この日は、何となく天ぷら という気分ではありませんでした。
そんなわけで、初めていく蕎麦屋でのいつものパターンとして、もりそば の大盛りを注文させてもらいました。
足しげく通う特別さは感じなかったものの、普通に蕎麦として美味しかったです。
店の雰囲気もなかなか良かったですし、もしも自分の働く職場の近くにあれば、ランチで時々利用する感じでしょうか。
神田辺りのサラリーマンは通ったりするんでしょうね、それはちょっと羨ましいかも。
しかし、こうなるとやはり10年振りくらいの「神田薮」もなるだけ近日中に行ってみなければならないでしょう。
淡路町・お茶の水方向は、途中下車しなければならないとはいえ。

ロードレース コース紹介
コロナの影響で中止が続いていた為、3年振りに開催されることになった、ジャパンカップ。
15日の土曜日は宇都宮市中心地でのクリテリウム、16日の日曜日には郊外の森林公園周回コースでロードレースが行われ、J-Sports が中継放送をしてくれました。
日本国内で、グラン・ツールに出場するようなトッププロチームが出場してくる数少ないレースのジャパンカップ。
シーズン最終版の開催ということもあるのでしょう、日本好きな選手が、ここに出て、その後に日本観光や食事を満喫するのを楽しみにしている(チームが開催者から招へいされるかどうかと、出場メンバーに選出されるかどうか、というハードルはありますが)ことも多いと聞きます。
それがあってなのか違うのか、今大会にも実力も実績もある選手達が多く出走しました。
下の画像にあるような厳しい登りのあるコースを全部で15周するレースは、スタート早々に、プロチームの1つであるトレック・セガフレードが大胆に攻撃を開始して、最序盤から引っ掻き回しに来ました。
序盤から展開が早いのは最近のレースの流れですが、3年振りのジャパンカップでも、それは同様でした。
日本のチームは、さぞ戸惑ったことでしょう。
そんな厳しいレースを勝利したのは、EFエデュケーション・イージーポストのニールソン・ポーレスでした。
2位にも同チームのアンドレア・ピッコロが入るという、チームにとっては最高の結果に。
日本人の最高位は、バーレーン・ヴィクトリアスの新城幸也の11位でした。
非常に面白いレースでしたので、来年以降もこういう勝負が見たいなと思いますし、いつかは現地に観戦に行きたいなと思っています。
ロードレース コース紹介 185mの標高差を14回にわたって駆け上がる古賀志林道のつづら折りの上り坂はジャパンカップ名物。世界トップレベルの選手たちが、時に華麗なダンシングを披露しながら、時に顔をゆがめながら急な坂を上る姿に、毎年、沿...

Official website of Paris Tours cycling race
J-Sports の2022年自転車ロードレース中継の、本場ヨーロッパでのレース、最後を飾るのは、パリ近郊からロワール川沿いの古城地域を走る、パリ~トゥール。
数年前からブドウ畑の中を走る未舗装区間をコースの中に含むようになったのが、賛否を呼んでいるレースですが、個人的には、これはこれで面白いから悪くないのでは、と思っています。
私が J-Sports の自転車ロードレースの中継を観るようになったのは、今から20年ちょっと前くらいのことなのですが、それから今までの間に色々な選手が活躍し、そして引退していきました。
今回のパリ~トゥールでも、ロット・スーダルのフィリップ・ジルベール等がここを最後に引退することを表明していて、彼も好きな選手だったのでその最後の雄姿を観戦しなければならないという義務感もあって、正座をする勢いで、テレビの前に座っていました。
放送開始から落車も続いて、ハードな展開になったレースを制したのは、グルパマFDJのアルノー・デマール。
パリ~トゥールの前日に行われたイル・ロンバルディアはタデイ・ポガチャルの2連覇という結果になりましたが、今大会も、前年のチャンピオンが2連覇を達成するという結果に終わりました。
Official website of Paris Tours cycling race All informations of Paris Tours cycling race

法治の獣 (ハヤカワ文庫JA JAハ 13-1)
半年くらい前の発売日に購入していながら、例によって寝かせてしまっていた春暮康一の『法治の獣』を読了。
「惑星<裁剣(ソード)>には、あたかも罪と罰の概念を理解しているかのようにふるまう雄鹿に似た動物シエジーが生息する。近傍のスペースコロニー<ソードⅡ>は、人びとがシエジーの持つ自然法を手本とした法体系で暮らす社会実験場だった。この地でシエジーの研究をするアリスは、コロニーとシエジーをめぐる笑劇の事実を知り――戦慄の表題作に、ファーストコンタクトの光と影を描ききる傑作2篇を加えた、地球外生命SF中篇集」
というのが裏表紙に掲載された粗筋の、異星生命体との接触を題材にした3本の作品を収録した1冊です。
連作シリーズ、と言う程にはそれぞれの作品のストーリーが関連していたりはしないのですが、作者によれば、これ等は《系外進出(インフレーション)》シリーズと名付けた、同一世界の時間軸における出来事なのだそう。
こういう、いわゆる「ファーストコンタクトもの」はSFとしては非常にオーソドックスなネタですよね。
私自身もこれまでに様々な作者の様々な作品を読んできていますが、ここに収録された3作、「主観者」「法治の獣」「方舟は荒野をわたる」では、それぞれにタイプの異なる知性体との接触が描かれています。
これ等の知性体の設定を、例えば1つ考えるだけでもかなりの労力がかかりそうなのに、それを、3種類。
科学的な裏付けなどに関しては、その辺りにはあまり詳しくないので、その妥当性が判断付きかねるところがあるのですが、本作については、作中の描写等から、こういう生命もありそうだなという説得力が高いので、その辺りに違和感等は感じませんでした。
特に、個人的には表題作である「法治の獣」が、地球人類側の設定やストーリーの意外な展開とオチも含めて、素晴らしかったです。
こうなると、ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作の『オーラリーメイカー』も早く読まなければならないかなと思えてくるのですが……
もともと文庫化したら買いたいなとも思っていたところなので、これは、迷うところです。
法治の獣 (ハヤカワ文庫JA JAハ 13-1) 緻密な驚きが星々に息づいている。 また新しい宇宙がSFに生まれた。 小川一水(作家) 高揚感・知的興奮に満ちた、 第一級のストレートなSFである。 山岸真(SF翻訳業) ハヤカワSFコンテスト出身の新世代作家が....
Il Lombardia 2022 | Official website
今年の「モニュメント」最後のレース、イル・ロンバルディアがイタリアのロンバルディア地方で開催されました。
毎年秋のこの季節に行われることから、別名 「落ち葉のクラシック」 とも呼ばれる、伝統あるワンデイレースです。
秋のロンバルディアの美しい風景が楽しめるこのレース、今年は、グラン・ツールを制したこともある2人の英雄、モヴィスターのアレハンドロ・バルベルデとアスタナ・カザフスタンのヴィンツェンツォ・ニバリの2名がここを最後に引退することを発表しているので、その点でも注目を集めていました。
レースはかなり早い展開になって、それは最近の自転車ロードレース界では見慣れた光景ではありますが、255㎞のレースで、こういう早い展開というのは、かなりキツいですよね。
もともと厳しいコースなのに、さらに凄いことに。
これを上位でゴールする、いや、リタイアせずに完走するだけでも、相当な実力が必要となる……つまり、世界でもトップクラスにいる選手が出走し、優勝の栄誉を争い合えるレースだということです。
そんな消耗戦のようなレースを制したのは、UAEチームレミレーツのタデイ・ポガチャル。
昨年のチャンピオンなので、これで2連覇です。
最後はバルベルデのチームメイトであるエンリク・マスとのマッチアップでゴール勝負を行い、さすがのスプリントを見せて、見事に勝利を手にしています。
Il Lombardia 2022 | Official website Visit the Il Lombardia 2022 website: find out all the news, updates on the route and the participants teams.

小規模宅地等の特例について(2) ~小規模宅地等の区分~ - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記
相続が発生した際に、納めなければならない税の金額がいくらになるのか。
そこについて考える場合に、非常に重要な位置を占めることになる法規定があります。
それが、租税特別措置法第69条の4、「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」、通称「小規模宅地等の特例」です。
その概要を説明する記事、第2回の今回は、「特定居住用宅地等」、「特定事業用宅地等」、「貸付事業用宅地等」そして「特定同族会社事業用宅地等」という、小規模宅地等の4つの区分について、それぞれの内容を簡単に説明しました。
よろしければ、下記リンクをクリックして、記事をご覧ください。
小規模宅地等の特例について(2) ~小規模宅地等の区分~ - 三鷹の税理士 平林 達夫 の日記 相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということが気になりますよね。 そのような場合に、非常に重要な位置を占める規定が.....

2022 UCI Road World Championships Wollongong
2022年のUCIロードレース世界選手権は、オーストラリアのウロンゴンでの開催でした。
今年も、男女ともに個人タイムトライアルとロードレース(エリート)を J-Sports が生中継でスタートから表彰まで中継放送してくれました。
普段見ているヨーロッパのレースは7時間~8時間の時差なので日本時間で夕方から、日付が変わって25時か26時くらいまでの放送になりますが、オーストラリアと日本の時差は1時間だから、ほとんど日本と同じで、東京五輪の時と同じように、9時か10時くらいからスタートして17時にはゴールするような感じになります。
タイムトライアルは所用があったので録画しておいたものを後から見たのですが、24日に女子、25日に男子が行われたロードレーウの方は、そんなわけで、朝からTVの前に陣取って中継を眺めることに。
なお、下のコース図は男子のものですが、女子もこれと基本的には同じで、ただ、最後の周回が女子は6周なのに対し、男子は12周という違いがあります。
その結果、女子は総走行距離が164.3㎞で、男子は266.9㎞ ということに。
最後の小周回には登坂があるので獲得標高も男女では異なり、男子は4000m近くにまでなるという、なかなかにタフなコースです。
それでは、それぞれの結果を簡単に紹介しましょう。
女子のロードレースではスター選手ばかりのオランダが一歩頭が抜きんでているのですけれど、今年の3大ツールを全て総合優勝したアネミエク・ファンフルーテンが、タイムトライアルの男女ミックスリレーでスタート直後に落車して右ひじを骨折。
ロードレースに出場して走ることは不可能では無いけれど、勝負には絡めないから、できる範囲でアシストをしてチームに貢献するという旨のことを、レース前に彼女は言っていました。
ところが、いざレースが終わってみれば、そんな彼女が真っ先にゴールラインを切ることに。
ハードな展開が続いたゴール前に、ライバル達が最終スプリントに向けて相互の様子をうかがっているところを、後方から一気にアタックしてアーリースプリントに出たという展開の妙があったからというのはあるにせよ、ちょっとこれは自分の目が信じられないような驚愕の結果でした。
来シーズン限りの引退を表明しているファンフルーテンですが、これで、最終シーズンは世界チャンピオンの証のアルカンシェルをまとってのレースとなります。
男子ロードレースは3連覇を狙うジュリアン・アラフィリップを要するフランスが要所要所で仕掛けてくる中、昨年は地元での開催だったのに勝利を得られなかったベルギーのダブルエースの1人、この間ブエルタ・ア・エスパーニャを制したばかりの レムコ・エヴェネプール が、フランス勢のアタックにうまく乗ることに成功。
そこからさらにアタックを仕掛け、最後は単独走行になって、そのまま逃げ切って初優勝を遂げました。
長距離を残したところからのアタックを行って、ライバルを突き放し、独走で逃げ切りを決めるというのは彼の十八番の勝ちパターンですが、この大舞台で、それを堂々と決めて見せるとは、これは脱帽です。
レムコはまだ22歳。
これからどれだけ成長するのか、どれだけの勝利を叩きだしていくのか、将来が楽しみな若手の1人です。
2022 UCI Road World Championships Wollongong 2022 UCI Road World Championships Wollongong race hub. live, results

オーバーロードの街 (朝日文庫)
「<大災厄>トリロジー」というシリーズの第1作目になるという、神林長平の『オーバーロードの街』を読了。
もともとは2017年に単行本として発売されたものが、昨年5月に文庫化された本作の裏表紙の粗筋は、次のようなものとなっています。
「パワーローダーによる無差別殺人が続発。鎮圧に向かった軍隊の動力甲冑も暴走し互いに殺し合いを始めた。世界同時多発でネット環境が破壊され、金融システムも崩壊した。これは人類滅亡の予兆なのか?コロナ禍時代に世に問う、大災厄SF巨編。」
作中で描かれるのは、人の動きをアシストするパワーローダーの暴走をきっかけとして起きる地球規模での情報消失とネット環境の断絶等、今の高度情報化社会において社会を維持する基幹インフラとも言うべきものの喪失。
これは、まさしく人類社会にとって致命的と言える出来事です。
そのような危機的事態を引き起こした原因は何なのか、犯人はどこの誰なのか。
本作について、それを巡るパニックサスペンスものなのかと思って読み始めたところ、これは、そういうシンプルな構造の物語ではありませんでした。
むしろ、扱っている題材のわりに、パニックもの的な色合いはほとんど感じなかったというのが、率直な感想です。
そういう意味では、期待していたものとは異なるものを提示されて若干の戸惑いを覚えてしまいましたが、内容的には、まずまず面白かったです。
本作におけるパワーローダーの暴走が、その管理プログラムへのハッキングに原因が求められるというようなところに、『機動警察パトレイバー the Movie』におけるHOSの暴走を想起させられもしました。
ならば本作において帆場暎一の役割を果たしているのは何者なのか、ということになるわけですが、その部分に、ある程度の答えは示しているものの、最後まで明確かつ詳述された説明はありません。
個人的には「今更、こういうネタはちょっとどうなのかな?」と思わないでもありません。
とはいえ、これがあくまでシリーズ第1作であることを踏まえると、その辺りは、トリロジーの第2作、第3作と読み進めていけば、変わってくるのかもしれませんね。
これは、次の『レームダックの村』、そして完結編になるはずの『上書きされた世界』も、(文庫化されてから、ということになるでしょうが)購入して読まなければならないでしょう。
ところで、文庫化にあたって、宣伝に使えそうなものはできるだけ利用しようというのは、出版業界の厳しい状況からも、営業上、分からなくもないものの、2014~2016年に連載されて2017年に単行本が出た作品に対して「コロナ禍」云々というのは、いくらなんでも無理があるのではないでしょうか。
さすがに鼻白んだ、ということは、最後に付記しておきます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4022649933/ref=cm_sw_r_fa_dp_0CAVXX30H7QQG990A5R9?fbclid=IwAR02zXhUAEOtWo-WiBFK0V5l4ShmFAVdrTGye4QAv_Cypr0DdKzL1umyb3I
オーバーロードの街 (朝日文庫) パワーローダーによる無差別殺人が続発。鎮圧に向かった軍隊の動力甲冑も暴走し互いに殺し合いを始めた。ネット環境が破壊され、電子データも蒸発、金融システムも崩壊した。これは人類滅亡の予兆なのか? コロナ禍時....

東急東横線の大倉山駅にある蕎麦屋「とみ田」。
ここは以前、駅から少し歩いた新幹線のガード下で営業をしていたのですけれども、昨年11月に高架の耐震補強の関係により、駅前にあるビルの2階に移転をしました。
同店を利用したいと思った場合に、以前の私は大倉山駅から歩いて店まで行っていたのですけれど、おかげで圧倒的に利用しやすくなった感があります。
現店舗は、下の写真のように中華チェーンの日高屋の上の階になります。
ちょっと見に分かりにくい入口なのはマイナス要素ですが、店内は綺麗ですし何より駅近なのは、いいですよね。
で、先日この「とみ田」を利用した際に注文したのが、下の写真の「ごまだれ蕎麦」。
これが、なかなかの絶品だったのです。
この店の蕎麦自体が悪くないというのに加え、ごまだれ そのものの美味しさもあるのですが、それだけではないのは、多分薬味のせいでしょう。
大根の細切り、大葉、ワカメだと思うのですが、これと蕎麦とを一緒にして ごまだれ に絡め、すすります。
ちょっと味が濃くなりがちな ごまだれ が、さっぱりとしたようになっていい感じでした。
季節限定商品と壁には掲示されていたので、おそらく夏季のみのメニューなのでしょう。
これは、夏になるたびに食べたくなるかも。

Deutschland Tour | Offizielle Homepage der Profirundfahrt | Deutschland Tour
ドイツ南西部で行われた、全5日間のステージレース、ドイツ・ツアー。
3大ツールであるジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャであれば、これの4倍以上の全21ステージがありますから、それぞれの国内を1周するようにコースを設定できます(実際には必ずしも1周するとは限りませんが)。
しかし、5ステージだけで広いドイツを1周するのは、さすがに無理があります。
といって、各ステージを国内各地に散らすように設定するのは、移動時間などを考えれば連日開催されるレースでは無理があります。
だから、こうやって特定地域に固めて各ステージが設定されることになる傾向があるわけですね。
レースの日程上、これは「そういうもの」です。
今年のドイツツアーは、J-Sports が放送をしてくれました。
それ自体はとても有難いのですが、残念なのは、生中継もしくは録画中継放送なのではなくて、ハイライトの編集放送だったということ。
やはり、レースは勝負に直接的には関係していないような途中経過とか、各チーム、各選手の細かい動きとか、何より沿道の美しい景色などを堪能出来てナンボであるという意識が私にはあって、ハイライト放送だと、それが満たされないから、どうしたって物足りないのです。
自転車ロードレース専門チャンネルというわけでもないですし、番組編成の都合などもあるから、ドイツ・ツアーくらいのレベルのレースがハイライト放送になってしまうのは、止むを得ないとは理解しているのですが……
今年のドイツ・ツアーを総合優勝したのは、イネオス・グレナディアーズのアダム・イェーツ。
ここのところはステージレースであまりパッとしない成績しか残せていなかった彼が、久々に総合表彰台の真ん中に立つこととなりました。
若手の活躍が目立つ昨今の自転車ロードレース界ですが、ベテランもこうして頑張って、かつ結果も残してくれるという状況になっている方が、観ている方も楽しいので、アダム・イェーツには、ここから更なる復活を遂げてくれることを願っています。
Deutschland Tour | Offizielle Homepage der Profirundfahrt | Deutschland Tour Deutschland Tour - Deutschlands einziges Etappenrennen der Männer-Elite vom 24. - 28. August 2022 mit vielen Side Events: Jedermann Tour, „kinder Joy of Moving mini tour", Techniker Ride Tour, Newcomer Tour & Expo Tour
相続が発生した際に、皆さんが気になるであろうこととして、納めなければならない税の金額がいくらになるのかということがありますよね。
それを考える場合に、非常に重要な位置を占めることになる法規定がありますので、それを紹介いたします。
それが、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」、通称「小規模宅地等の特例」です。
この特例は、詳細に説明をしようと思うとそれだけで本が1冊書けてしまうくらいなのですが、ここでもそれと同じような説明をしようとすると、さすがに専門的に過ぎる話も多くなってきてしまって、どうしたって簡単とは言えないようなものになってしまいます。
「小規模宅地等の特例」がどんなものなのか。
どのような場合に適用があって、それによって納税者がどのようなメリットを享受できるのか。
といったようなことを、今回から数回に分けて、基礎的な話に重点を置いて、別ブログに簡潔に書いていきます。
よろしければ、以下のリンク先をご覧ください。
https://hirabayashikaikei.hatenadiary.jp/entry/2022/09/19/000400

La Vuelta
2022年のブエルタ・ア・エスパーニャは先週末にマドリッドにゴールし、全3週間の日程を完了しました。
まず、総合優勝。
自分も同様だ、という人も多いかもしれませんが、私の事前予想の目玉は何といっても総合4連覇を狙うユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチがツール・ド・フランスでの負傷のダメージからどこまで回復しているかと、満を持して総合を狙ってくるクイックステップ・アルファヴィニルのレムコ・エヴェネプールが3週間の長丁場にどこまで対応できるのかということにありました。
そんな状況で幕が開いた総合争いは、中間経過で書いたように、第1週で早くもエヴェネプールが大きなリードを2位以下に付けるという展開に。
そこから予想通りに第2週目はライバル、特にログリッチが猛チャージを開始し、タイム差をどんどん詰めていくこととなりました。
が、そのトグリッチが第16ステージのゴール前で他の選手と接触して転倒、そのダメージで翌日のステージから未出走になったことで、状況は一変。
結局、総合優勝はレムコ・エヴェネプールのものとなりました。
現在22歳の彼はこれがグラン・ツール初制覇であり、年齢的にヤングライダー賞の対象でもあるので、そちらも同時に獲得しています。
ベルギー人がグラン・ツールを制したのは1978年なので実に44年振り、クイックステップとしてはチーム史上初のグラン・ツール王者誕生になるでしょうか。
ポイント賞は、トレック・セガフレードのマッズ・ピーダスン。
開幕当初はボーラ・ハンスグローエのサム・ベネットがスプリントステージを連続で制していて最終的なポイント賞にも狙いを定めていたのですが、そんなベネットがコロナ陽性でレースを去ってからは、もう、ポイント賞に関しては登れるスプリンターであるピーダスンの独壇場でした。
結果、2位以下に2倍以上のポイント差をつけての総合ポイント賞。
ステージも複数勝っての獲得ですから、誰にも文句はつけられないでしょう。
山岳賞は、アルペシン・ドゥクーニンクのジェイ・ヴァインの落車リタイアを受けて、山頂ゴールを2つ制していたイネオス・グレナディアーズのリチャル・カラパスに。
カラパスは第20ステージでもステージを制し、合計でステージ3勝、さらに総合山岳賞を獲得するという結果を残して、2022年のブエルタを終えました。
全日程を通してコロナでリタイアすることになってしまった選手が多かったのが残念ですが、それもまたレース、勝負というものですよね。
今年のグラン・ツールはこれで終わりましたが、シーズンはもう少し続きます。
楽しみにしているレースもあるので、最後まで楽しんでいきたいと思います。
La Vuelta La Vuelta is one of the leading cycling races in the international calendar. 21 stages, three weeks of competition between August and September, and more than 3,000 km covering the Spanish geography, and from other countries such as Andorra, Belgium, Fran

ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3 (文春文庫 お 23-5)
シリーズ3冊目が昨年暮れに満を持して文庫化されたのが、奥泉光の『ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 3』。
「満を持して」と言いつつ、どれだけの人が文庫化を待っていたのかは分かりませんが、ともあれ、私個人は期待感を募らせながら文庫になるのを今か今かと待っていたのは確かです。
そんな本作の公式の粗筋は、次のようなもの。
「クワコーこと桑潟幸一は『たらちね国際大学』の准教授。学生集めが最優先の大学から『ゆるキャラコンテスト』に着ぐるみでの出場を命じられてしまう。さらに『おそろしき事が起こるぞよ』との脅迫状が届き、命まで狙われる始末!?現代版『坊ちゃん』ともいえるユーモアと社会批評を込めた傑作ミステリ。」
本作のことを一言で評するならば、クワコーは今回も安定のクワコーっぷりで安心したということになります。
では、その「クワコー」とは何なのか。
クワコーは、たらちね国際大学の文学部で准教授をしている桑潟幸一に付けられたあだ名である、と言ってしまえばそれまでで、それは確かに真実であり、反論など出来ません。
ですが、「クワコー」はそれだけで語れるようなものではありません。
クワコーは勤務先の大学で講座を受け持って学生に対して講義をしていますが、その講義を履修して得られるモノは、ほぼ存在しません。
代返でも何でもいいから出席日数さえ確保すれば、試験もおそらくあって無いようなものでしょうから、確かにこの科目を履修したよという単位はもらえるはずなので、手に入るものは何もないと言ってしまうのは間違いですが。
とはいえ、大学の講義に期待するような知的刺激や専門家の傾聴に値する見解、教養といったようなものは、クワコーの講義から得られることは無いでしょう、ほぼ確実に。
クワコー、一応は太宰治の研究者の端くれのはずなのですが、本作を読めば一目瞭然、今の彼には何かを研究しようとか、深く調べ考察し論文としてまとめようとか、そういう覇気のようなものは一切ありません。
クワコーにあるのは、自己保身術と吝嗇精神であり、真理の探究とか教育理念とかそういった系統にはすっかり無縁になっています。
小市民感が極まったようなクワコーの、そんな、ケチで卑屈な小物っぷりを笑っているうちに、やがてそれがいじましく、また愛おしくさえ思えるようになってしまうのが、本シリーズの持ち味です(奥泉光の饒舌な文章が、また、そんなクワコーにぴったりとハマっています)。
だから、クワコーが今回もクワコーであった、そのことが私としては非常に嬉しかったのです。
ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3 (文春文庫 お 23-5) クワコーが帰ってきた! 「日本のジーヴズ」と讃えられるユーモアミステリ不屈のカムバック。全国で一、二を争う底辺偏差値校・たらちね国際大学を舞台に、次なるミッションは「ゆるキャラ」だ!

高校3年生の受験生になって、都内の予備校に定期的に通いだすことで行動範囲が広がるまで、私にとって、大きなチェーン書店といえば有隣堂でした。
それもあって、よく言われる神奈川県民あるあるの1つ、「有隣堂は全国チェーンだと思っていた」は私にも当てはまっていました。
つまり、少なくとも都道府県の大きなターミナル駅には有隣堂の店舗があるものだと信じ込んでいたりもいたのです。
もちろん、今はそうではなくて、有隣堂は神奈川を中心に東京に数店舗、千葉に1店舗を出しているローカルな書店であると知っています。
それでも、事務所のある三鷹にも小さい店舗ながら2019年から駅ビル内に有隣堂が開店していて、それもあって今でも一番親近感を持っている書店チェーンだと言えます。
そんな有隣堂の本店は、横浜の中心地である関内の伊勢崎モールの中に存在します。
この本店には、かつて中学校の図書委員時代に国語の先生と図書館に入れる本を選びに行ったことがあり、あまりの大きさに驚いた覚えがあります。
先日、それ以来と言っていいくらいに訪れたら、記憶の中の 1/4 くらいのフロア面積だったので、さすがにちょっとだけびっくりしてしまいました。
まあ、今は有隣堂本店以外にもその他の様々な大型書店に行ったことがあるから、そのように感じてしまったのでしょう。
昔の記憶は美化されたり誇張されたりするものですしね。
とはいえ多分、全フロアの面積を足してみればかなりの面積になるだろうとは、思います。
あくまで記憶と比べてみたら、ということであって、客観的に考えれば結構広い書店なのは確かです。
そんな中でも、1階と2階の吹き抜けの配置が記憶通りで、そこには懐かしさを覚え、同時に嬉しくもなりました。

昔からの友人達は、私の芋好きをよく知っています。
そんな友人の1人から、セブンイレブンのプイベートブランドで出ているフライドポテトの冷凍食品が、この手のモノの中では抜群に美味しいよという情報を教えられました。
私は普段、特にこの手の冷食は買うことはしていません。
しかし、自他ともに認める芋好きとしては、そう言われると興味が出てきてしまうのが、人情というものです。
こうなれば試してみるしかないので、早速買ってみました。
先入観ですが、電子レンジで温め直すとなると、どうしても油っ気がしつこくなるんじゃないかという懸念が拭えずにあります。
しかし、実際に食べてみたらそこは完全に大丈夫でした。
もちろん「フライド」ポテトなので油はあるのですけれど、鼻に残るようなしつこさは全くなし。
昔の冷食(前の会社に勤めて寮生活をしていた頃)はこうではなくて、それで私は油モノの冷食をほとんど買わなくなっていたのですが、いつの間にやら、時代の変化に取り残されてしまっていたようです。
ただ、揚げたての軽やかさは再現することはできていませんでした。
その為、少ししっとりとした感じにはなっていたのですけれども、これはさすがに、やむを得ないでしょう。
しかし、ポテトの美味しさはバッチリ。
確かにこれは友人の言っていた通り、かなり優れた冷凍食品ではないでしょうか。
これならば自宅の冷凍庫に幾つか、常備食としてストックをしていてもいいかもしれません。

昨今の求人難と当事務所の4月開業以来の人員不足により、令和4年9月以降の当事務所の運営につき、これまでと異なる部分が出てきますので、皆様にお知らせをさせていただきます。
<従前>
当事務所は、関与先の皆様等からいただくご連絡・お問い合わせの電話に迅速に対応すべく、通常の営業時間内は原則的に職員の誰か1名が事務所にて勤務をするというシフトを採っておりました。
しかし、今年4月に承継開業してからの、現在の職員数で現行のこの対応体制を維持することには、遺憾ながら限界が出ているというのが正直なところです。
そこで、9月より、以下のようにお問い合わせ等に関する事務所の体制を変更させていただきたく存じます。
<令和4年9月以降>
平日の営業時間内について、極力、これまで同様に職員1名が事務所にいるように致しますが、当面は、人員不足の為、スケジュール調整の都合によりやむを得ず、事務所に職員が不在となる日/時間が発生いたします。
その場合は留守番電話に切り替えさせていただきますので、メッセージを残していただくか、留守番電話で話しづらい細かいお話でしたら、御手数ですがHPの問い合わせフォームまたは、メールアドレスをご存じの方は、そちらにメールを送っていただけますでしょうか。
皆様にご迷惑をおかけするのは本意ではなく、これまでのような対応をご提供できないことには忸怩たるものがあります。
今後の対応としては、電話秘書サービスの利用も含めて検討中です。
また現在、求人を行っているところであり、新規採用が成りましたら従来のような体制に戻れるかと存じます。
しばらくの間、ご不便をおかけしてしまいますが、何卒ご容赦いただきたく、お願い申し上げます。
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